世界最年長サッカージャーナリスト賀川浩さんを悼む…W杯10大会現地取材、91歳でFIFA会長賞受賞
「世界最年長のサッカージャーナリスト」賀川浩さんが5日、兵庫・神戸市内の病院で亡くなった。99歳だった。
数年前から老人ホーム暮らし。10月に「賀川さんの体調がすぐれない」と公私に渡って香川さんを親身にサポートしていたサッカー関係者に聞かされた。
100歳を迎える今月29日に誕生日会が予定されていたというが、百寿を前に旅立ってしまった。
1924年(大正13年)に神戸市で生まれた賀川さんは、先の大戦で特攻隊の訓練中に終戦を迎え、神戸大を卒業して1952年に産経新聞社に入社。サンケイスポーツの編集局次長だった74年、西ドイツ(当時)W杯を現地取材。編集局長を務めて退社後、フリーのサッカージャーナリストとして健筆をふるった。
W杯は1974年西ドイツ大会から2014年ブラジル大会まで計10大会を現地取材。その功績が認められて2015年1月、91歳でFIFA(世界サッカー連盟)会長賞を受賞した。「世界最年長のサッカージャーナリスト」のお墨付きに同業の後輩一同、誇らしい気持ちになったものである。