巨人・田中将大の早期二軍落ちに現実味…DeNA二軍の「マー君攻略法」にさえなす術なし
「苦しみましたけど、粘りのピッチングはできたかなと思います」
登板後に本人が言った通りの投球だった。
20日のイースタン・リーグDeNA戦に先発した巨人の田中将大(36)が移籍後最長の4回75球を投げて7安打3四球1失点。毎回安打を許して塁上を賑わせながら、許した得点は三回に失った失策絡みの1点のみだった。
「粘りのピッチングと言えばそうですが、最速145キロだった直球はこの日もキレと伸びがなかった。伊藤光に打たれた左前適時打は内角高めの真っ直ぐを簡単に弾き返されたものでした。スライダーにカーブ、スプリット、カットボールなどを多投して変化球主体の投球でかわしたのは、それだけ軸となる真っ直ぐに不安を持っているからでしょう。その変化球にしても真っ直ぐに威力がないから、例えばスプリットも二軍打者にすら簡単に見送られていた」(他球団スコアラー)
キャンプから久保巡回投手コーチと二人三脚で取り組むフォーム修正の「魔改造」を始めて2カ月弱。田中は「始めた当初より感触はよくなっている。コンディションも含め、まだ(状態は)上がっていく」とは言うものの、投げるボールの質からは、なかなかその成果が見えてこない。