最愛の娘を亡くし生きる気力や聞く欲求を失っていた女性が…
補聴器によって生き方が大きく前向きに変わった──。そんな話を聞くことは珍しくありません。さまざまな人生の転機に補聴器の存在があり、日々それに立ち会わせていただいています。
最近、70代の女性が息子さんとご来店されました。ご本人は乗り気でない様子。それでも息子さんの熱心なサポートで補聴器を試していただくことになりました。
調整を重ねるうちに、少しずつご自身のお話をしてくれるようになりました。聞けば半年前、長く病気療養中だった最愛の娘さんを亡くされ、ショックで生きる気力を失いかけていたといいます。もう音なんて聞こえなくていい、今は静かだからそのままでいいんだ、もう生きていたくないとも思っていたと……。
でも、息子さんのサポートもあり、お試し期間中に補聴器を日々つけてくださるようになりました。感想をメールで送っていただくようにお願いしているのですが、日を追うごとに「今日の会食時、離れた席の男性の声が聞きづらかった」「タクシーで運転手さんとやりとりが難しかった」といった感想が増えました。