「死ぬまでに行きたい世界の図書館」 伊勢出版(世界の図書館再発見委員会)編
スイスにはなんと1200年の歴史を持つ図書館がある。8世紀に創設されたザンクトガレン修道院図書館だ。世界遺産にも登録されている現在の建物は1767年に完成。その入り口にはギリシャ語で「精神の療養所」と書かれている。当時は教養がないことは心の病だと考えられ、図書館はその病を癒やす場所だとされていたのだそうだ。
他にも、閲覧室が映画「ハリーポッター」の撮影にも使われた英国オックスフォード大学「ボドリアン図書館デューク・ハンフリー図書館」や、「幻想図書館」の異名を持つブラジルの「王立ポルトガル文学館」など、歴史と伝統を誇る図書館がずらり。
一方で、内装が白で統一された無機質な空間に整然と本が並ぶドイツの「シュツットガルト市立図書館」や、天井から吊るされた書架が空間を浮遊しているように見えるメキシコの「ホセ・バスコンセロス図書館」のように近未来を予感させる図書館もある。
さらにアメリカのオーハイという小さな町にある、日没と共に店じまいする世界最大級の常設の屋外書店「バートズブックス」など、個性的な各国の書店も取り上げる。