「警視庁鑑識課 アブラムスの夜」北林優著

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 早朝、西新井署管内の萩原公園で焼死体が見つかる。出動した警視庁鑑識課の唯は、現場から4キロも離れた公衆電話から通報があったことに疑問を抱き、所轄署の鑑識を公衆電話に向かわせる。

 遺体は、切り取られたペニスを口にくわえさせられており、殺人事件として捜査が始まる。通報者を見つけだした捜査一課の権堂は、事件を目撃したという男から足が悪い少年がいたと聞き出す。一方で権堂は、鑑識の唯が13年前の未解決事件の関係者だと気づく。そんな中、通報者が見た足の悪い少年の溺死体が学校のプールで見つかる。その背中にはナイフで「アブラムス」の文字が刻まれていた。

 重層的なストーリー展開とリアルな描写で徹夜必至の長編警察小説。(徳間書店 800円+税)


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