「それを愛とは呼ばず」桜木紫乃著
失業して故郷の新潟で再就職した亮介は、10歳年上の女社長・章子に求婚され結婚。以来10年、副社長として章子を支えてきたが、章子は交通事故で意識が戻らず、寝たきりになってしまう。章子の息子・慎吾に会社を追われた亮介は、東京の不動産会社に再々就職する。知人が支配人を務める老舗キャバレーに挨拶に行った亮介は、ホステスの紗希と出会う。タレントとして所属する芸能事務所の契約を打ち切られたばかりの紗希だが、亮介の隣に座っているとなぜか明日からも頑張ろうと思えてくる。数カ月後、北海道でリゾートマンションを売りながら妻の看病で新潟に通う亮介を紗希が訪ねてくる。
誰もが予想できない驚愕の結末までイッキに読ませる長編サスペンス。
(幻冬舎 600円+税)