「猿島六人殺し 多田文治郎推理帖」鳴神響一著

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 宝暦7(1757)年水無月、江の島・鎌倉を旅中の浪人・文治郎は、米ケ浜で旧知の浦賀奉行所与力の甚五左衛門と鉢合わせる。甚五左衛門は、沖合の猿島で人殺しが起き、今から検分に向かうところだった。諸学に通じる文治郎は、甚五左衛門に頼まれ、同行することに。島は無人だが、廻船問屋外川屋の寮(別荘)があり、そこで6人の遺体が見つかったという。寮の門には女の生首が置かれ、広い敷地内の各所に6人の遺体が散らばっていた。被害者の一人で碁の家元・門入が書き残していた手記によると、彼らは外川屋から不老不死の仙薬を提供すると招待された客だった。

 後に洒落本の戯作者として名をはせる文治郎が密室殺人の謎に挑む時代本格推理小説。

 (幻冬舎 690円+税)

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