「猿島六人殺し 多田文治郎推理帖」鳴神響一著

公開日: 更新日:

 宝暦7(1757)年水無月、江の島・鎌倉を旅中の浪人・文治郎は、米ケ浜で旧知の浦賀奉行所与力の甚五左衛門と鉢合わせる。甚五左衛門は、沖合の猿島で人殺しが起き、今から検分に向かうところだった。諸学に通じる文治郎は、甚五左衛門に頼まれ、同行することに。島は無人だが、廻船問屋外川屋の寮(別荘)があり、そこで6人の遺体が見つかったという。寮の門には女の生首が置かれ、広い敷地内の各所に6人の遺体が散らばっていた。被害者の一人で碁の家元・門入が書き残していた手記によると、彼らは外川屋から不老不死の仙薬を提供すると招待された客だった。

 後に洒落本の戯作者として名をはせる文治郎が密室殺人の謎に挑む時代本格推理小説。

 (幻冬舎 690円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出