「美しく、狂おしく」春日太一著

公開日: 更新日:

 今年で芸能生活60周年を迎えた女優、岩下志麻の、デビュー作から代表作、思い出の作品までを一冊にまとめたもの。

 岩下が初出演したのはNHK「バス通り裏」。高校2年生のときだ。病になり、落ち込んでいたとき、気分転換の意味で出演したのだが、そもそも女優になる気などなかった。

 映画デビューは1960年。松竹に入社し、木下恵介監督の「笛吹川」に出演。62年には巨匠・小津安二郎監督の「秋刀魚の味」にヒロイン役として大抜擢される。さらに伴侶となる篠田正浩監督と邂逅し、独立。代表作の、69年の「心中天網島」に主演。

 岩下は「高校のころ、精神科医を志していた私にとって、女優は演じるというより、他の人間になれるということ。それこそが女優の醍醐味です。目指すのは狂気の世界」だと言い切る。(文藝春秋 1750円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意