「手がかりは一皿の中に」八木圭一著
実家が老舗料亭を営む亀助は、先輩が立ち上げたグルメサイトで食リポートを書くグルメライター。ある日、亀助は以前から念願していた銀座の寿司屋への入店を果たす。その店「武蔵」は、出資者だけが予約することができる会員制で、店内での撮影や取材は一切認めておらず、提供される料理についても他言禁止の店だった。弁護士の緒方がリーダーを務めるグルメサークルが店を貸し切り、同席を許されたのだ。
店主・井上のこだわりの熟成寿司を堪能してメンバーと別れた直後に、緒方が倒れて死ぬ。亀助は、井上の名誉回復のために、独自に事件について調べ始める。(「熟成された殺意!?弁護士不審死事件」)
美食を極めるグルメ探偵が巻き込まれた事件を解決する連作ミステリー。
(集英社 660円+税)