「隠蔽人類」鳥飼否宇著
形質人類学者の日谷隆一をリーダーとする調査団は、アマゾン川の支流に向かった。アメリカの冒険家、クリス・グロールが出会ったという未知の民族、キズキ族の調査のためだ。それらしい集落を見つけてクリス・グロールの写真を見せ、彼が出会ったキズキ族だと確認した。メンバーの尾崎がキズキ族の美女、ミラをたらし込んで血液を採取し、遺伝子マーカーを解析して、自分の血液と照合したら、ホモ・サピエンスとは別種である可能性があることが判明した。ところが翌日、尾崎が首なし死体となって、キズキ族の葬送儀礼を行う聖地で発見された。(「隠蔽人類の発見と殺人」)
隠蔽人類をめぐる5編の連作ミステリー。 (光文社 1800円+税)