「ふたたび嗤う淑女」中山七里著
NPO法人「女性の活躍推進協会」の事務局長藤沢優美は、スタッフの神崎亜香里から投資アドバイザーの野々宮恭子を紹介された。
この協会は実は衆院議員柳井耕一郎の資金調達のための団体で、優美は実績を上げて柳井の秘書になることをもくろんでいる。
恭子の能力を信じた優美は1億円の運用を依頼するが、柳井の政策秘書咲田彩夏に資金の融通を頼んで断られる。追い詰められた優美は、女性の活躍推進協会の収入が柳井の事務所に流れていることをばらすと脅して6000万円を手に入れ、さらにノンバンクから4000万円を調達する。だが、8日後に届いた明細の金額は「36215円」だった。背筋も凍る悪女ミステリーの続編。
(実業之日本社 1600円+税)