「元祖・本家の店めぐり町歩き」南伸坊、坂崎重盛著
元祖・本家の宝庫といえるのが麻布十番。世界一の売り上げでギネスブックに登録されている元祖・たい焼きの「浪花屋」がある。四谷の「わかば」は尻尾まであんこが入っていて安藤鶴夫が感動していたが、南は「でも、どうですか、尾っぽまでって。逃げ場もつくってくんないと(笑い)」と反論。たい焼きは出来たてを食べたいが、持ち帰りは30~40分は待たされる。すぐ出てくる2階のカフェで食べるのが裏ワザ。麻布十番には「更科」と名のつくそば屋が3軒あり、そのうち2軒は元祖ではなく「総本家」。近くには和菓子の「総本家」もあり、狭いエリアに「総本家」が密集している。ほかに、元祖・カレーパンのある森下などを、ダジャレを言いつつ散歩名人がゆく。
(芸術新聞社 1800円+税)