「オレって老人?」南伸坊著

公開日: 更新日:

 団塊世代の著者が、老いをテーマにつづったエッセー集。

「団塊世代の、ほぼ50%は、自分を老人と思っていない」。そして「残りのほぼ50%が、自分を老婆と思っているはずがない」と断言し、その確信に至る契機となったある日の光景を披露する。

 かと思うと、最近はジジイらしくなるために、本を読むときだけかけていた老眼鏡をいつも鼻眼鏡にかけ、上目遣いに人を見たり、傘をステッキのように持って周囲をにらみつけるように歩いていると明かし、「老人は不機嫌にしていなくてはいけない」と老人の心得を説く。そして、物忘れが激しくなった老人の相手をしてくれる「アノホラロボット」の開発を提案するなど深い話をユーモアに包んで語る。 (筑摩書房 720円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…