「名画という迷宮」木村泰司著

公開日: 更新日:

 バロック絵画の巨匠の作品を鑑賞しながら、そのドラマチックな人生をたどるビジュアル新書。

 16世紀、プロテスタントに対抗するためカトリックは、宗教美術の利用に動き出し、ローマでバロック古典主義が開花。天空を神や聖人が舞い踊るイリュージョンのような様式が広まる一方で、写実的で革新的な絵画が誕生。その生みの親がカラヴァッジョ(1571~1610)だ。21歳でローマに出てきた彼は、その才能を見いだされ名声を得る。

 しかし、その世俗的な表現が物議をかもし、度々教会から作品の受け取り拒否をされる。私生活でもトラブルが絶えず、果てに殺人犯として逃亡生活を余儀なくされ、失意のうちに命を落とす。

 その他、ルーベンスやベラスケスら全6人の巨匠たちを網羅。

(PHP研究所 1000円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 3

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  5. 5

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  1. 6

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 7

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 8

    雑念だらけだった初の甲子園 星稜・松井秀喜の弾丸ライナー弾にPLナインは絶句した

  4. 9

    「キリンビール晴れ風」1ケースを10人にプレゼント

  5. 10

    オリックス 勝てば勝つほど中嶋聡前監督の株上昇…主力が次々離脱しても首位独走