「名犬ベラの650㎞の帰宅」W・ブルース・キャメロン著 青木多香子訳
解体予定の廃屋の床下で繁殖した野良猫たちの中に、母犬と子犬の家族がいた。ある日、業者によってその多くが駆除されるが、母犬とはぐれた1匹の子犬は、いつも遊んでいる子猫の母猫に面倒を見てもらい命を永らえる。
数日後、野良猫に餌をやっていたルーカスの通報で動物保護団体のオードリーらが現場に駆け付け、子犬も猫たちと共に保護される。その愛らしさに心を奪われたルーカスは、病気を抱える母親を説得して、子犬を引き取り、ベラと名付けて飼い始める。
しかし、ベラは動物管理官によって処分されそうになってしまう。ルーカスはベラを守るために650キロ離れた田舎町の里親に預けるが……。
飼い主と愛犬との絆を描く感動のドッグファンタジー。
(新潮社 800円+税)