「月下のサクラ」柚月裕子著
機動分析係志望の森口泉は実技試験に失敗したが、黒瀬係長の強力な推薦で配属されることに。ある日、当て逃げ事件が発生し、その捜査に当たっていたとき、会計課の金庫から1億円ちかい現金が紛失するという事件が発生した。
捜査の途次、以前、会計課の課長を務めていた保科賢吾の不審な行動が話題になった。定年前に早期退職希望を出して辞めたのだが、大金の紛失は次の課長に代わった直後に起きた。そして、保科の指示で、それまで2人で行っていた金庫の管理を1人ですることになったという。保科は退官後、事件発生までに4回、元の職場を訪れていた。やがて、自宅で保科の死体が発見される。
プロファイリングの専門家が活躍する警察ミステリー。
(徳間書店 1870円)