「警視の謀略」デボラ・クロンビー著 西田佳子訳
警視のダンカンが勤務するホルボン署管内のセント・パンクラス駅で事件が発生。構内でバンドが演奏中、突然火の手が上がり、聴衆に燃え移ったのだ。居合わせた巡査部長のメロディはけが人の救出に奔走するが、男性1人が焼死。ダンカンは、テロ対策司令部のキャレリーと捜査に着手する。状況から白リン手榴弾が使われた可能性が高い。現場で抗議活動を行っていた環境保護グループが発煙筒を使用する計画だったことが分かり、アジトにいたメンバーを拘束する。リーダーのクインによると、逮捕歴のあるライアンが発煙筒係を買って出たという。しかし、ライアンの記録はデータベースに残っていなかった。
ダンカンとジェマの警官夫婦を主人公にした警察小説シリーズ最新刊。
(講談社 1000円+税)