「オムニバス」誉田哲也著

公開日: 更新日:

 葛飾警察署特別捜査本部の姫川玲子は、女子大生、長井祐子が殺された事件で大村敏彦を取り調べている。

 大村は別件の佐久間健司殺害で逮捕され、本所警察署に留置されていたが、佐久間殺しは認めても、なぜか祐子の殺害は認めない。佐久間の件を認めれば、正当防衛か傷害致死で普通の殺人より刑が軽くなると本所署で言われたのではないかと玲子はにらんでいた。

 現場に大村の指紋があったのだが、決め手は大村のバイト先のビデオ店店長の証言だった。大村が会員の登録データをプリントアウトしていた可能性があるというのだ。(「それが嫌なら無人島」)

 個人情報の漏洩やストーカーなど、いかにも現代的な事件に挑む女性刑事を描く警察小説7編。

(光文社 1500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭