「目撃」西村健著

公開日: 更新日:

 夫と別居中の奈津実は、娘の満里奈を育てながら、電力会社のメーター検針員として働く。引退した伯母から引き継いだ仕事だが、あの日以来、奈津実は仕事中に監視されているかのような視線をたびたび感じて、気味が悪い。あの日とは、奈津実が担当する区域の家で強盗殺人事件があった日だ。

 奈津実は、被害者と面識はあったが、事件について何かを目撃したわけではない。まとわりつく視線に恐怖を抱いた奈津実は、捜査本部を訪ね、警視庁捜査1課の刑事・穂積に事情を打ち明ける。穂積は自宅周辺のパトロールを約束してくれるが、ある夜、奈津実が帰宅すると部屋が荒らされ、「おまえは逃げられない」との書き置きが残されていた。

 目撃者と一匹狼の刑事、そして犯人の三つ巴の戦いを描く長編サスペンス。

(講談社 1078円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」