「医療貧国ニッポン」奥真也著

公開日: 更新日:

 日本の医療が世界的に優れているのは事実だが、一方で多額の費用がかかっている。国民医療費全体を見ると年間約44兆円(2019年度)で、この15年で10兆円も増大。その約4割が公費によって賄われている。

 医療費膨張の原因は、医師にも患者にもコスト意識がないからだ。医療機器数も病床も世界一多い日本では、とりあえず検査、とりあえず入院という過剰医療が横行。突き詰めれば日本人には「健康や医療に関する情報を正しく理解し活用する能力」=「ヘルスリテラシー」がないというのだ。本書は、この状況が続けば医療最先端の国から一転して医療によって国が破綻する「医療貧国」になってしまうと危惧する著者が、日本の医療の問題点をさまざまな視点から論じた警世の書。

(PHP研究所 1100円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  2. 2

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か

  5. 5

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  1. 6

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  2. 7

    三山凌輝に「1億円結婚詐欺」疑惑…SKY-HIの対応は? お手本は「純烈」メンバーの不祥事案件

  3. 8

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  4. 9

    佐藤健と「私の夫と結婚して」W主演で小芝風花を心配するSNS…永野芽郁のW不倫騒動で“共演者キラー”ぶり再注目

  5. 10

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意