「フィンランドはなぜ『世界一幸せな国』になったのか」岩竹美加子著
北欧5カ国の一員、フィンランドは人口約553万人の小国でかつては地味で貧しい国だった。
しかし、2000年代以降、教育をはじめ、幸福度やジェンダーギャップ指数などさまざまな分野で世界一を獲得。同国に長年暮らし、変化を体感してきた著者が、それらを実現した制度と歴史、その背後にある考え方や思想を紹介するリポート。
教育費は小学校から大学まで無償。給食や教科書、教材も高校まですべて無償なのは、貧富の差による教育格差を広げないための政策だという。他にも働き方や住宅事情、デジタル化の実際、出産、育児、医療などさまざまな面で日本の先を行く政策を紹介。その政策の根底にある平等や人権、法の支配とともに大切にされる「ウェルビーイング」についても解説する。
(幻冬舎 990円)