「雪と心臓」生馬直樹著

公開日: 更新日:

 小さな町に暮らす小学5年の勇帆は、憂鬱な日々を送っていた。勉強も運動も、すべてにおいて下位をさまよっているからだ。対して、二卵性の双子の姉・帆名は、弟の能力の半分以上を奪って生まれ出てきたのではと疑うほど、何をやらせても優秀だった。

 しかし、性格は最悪。男子以上に好戦的で、常識はずれ。大人にも容赦なく反抗するが、その優秀さゆえに許されている。勇帆が唯一、姉に勝てるのは、ゲームの「ストリートファイター」だけだった。「ストⅡ」の達人となった勇帆は、幼馴染みの昌晴と駄菓子屋に置かれたアーケードゲームに通う。

 そんなある夜、昌晴から「ばあちゃんを殺した」と助けを求める電話がかかってきた。

 正反対の双子の姉と弟の二十余年を描く長編小説。 (集英社 616円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議