「清浄島」河﨑秋子著

公開日: 更新日:

 昭和29年の初夏、北海道立衛生研究所の土橋義明は最北の離島、礼文島に赴任することになった。

 礼文島には寄生虫のエキノコックスによる感染症が発生し、死者が出て「呪い」の島と恐れられていた。道立衛生研究所が参加した現地調査で、猫の腸内から寄生虫が発見されたため、感染経路の調査と感染予防の啓発を行うことになったのだ。

 研究所として与えられた旧日赤診療所の手術室に荷物を運び込んだとき、船泊漁協から3人の男がやってきた。そのひとりの高峰は、土橋に、来週から始まる昆布採りの時期に解剖をすると昆布が採れなくなるから解剖しないでくれと要求した。

 離島で感染症と闘う研究者を描く長編小説。

(双葉社 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議