倹約家のダンディ坂野「ブレーク翌年で“貧乏芸人”扱いにはメゲた」

公開日: 更新日:

 芸人の仕事が入り、やっと食えるようになったのは30代半ば。ひとつのバイトをやめずにやってきたので、芸人もやめずに続けられたのかもしれません。ネタでは「マックの店から“社員にならないか”と誘われた」と言ってますけど、実際には誘われてないです(笑い)。

 つらかったのは、ワッとテレビに出たその後でしたね。翌年には「今、どうですか? 貧乏でしょ?」的な感じで聞かれて少しメゲました。さらに数年経つと、番組のオファーが「昔の伝説の芸人」ってパターンなんですよ。だいたいは「浮き沈みの話をしてください」(笑い)。そういうバラエティーが増え、僕はピン芸人の中でもベテランだから最初に名前が挙がるみたいです。でも、僕を含めて一時期テレビを賑わせた「一発屋」を集めた番組で、「スケジュール真っ白です」とか「給料明細がこんなに薄くて」って話をしますけど、それなりに営業が入ってる人もいる。だってその手の特番に出させてもらうと、また営業に呼んでいただけるので(笑い)。僕はもともとマイペースなので、あまり忙しすぎるより、今のほうが精神のバランスはいいんです。

 物欲もないし、倹約家。だけど若手にはおごりますよ。「おい、今日飲みに行くぞ!」って、いきなり誘うタイプじゃなくて、僕が前もって候補の日にちを3つくらい挙げて、いつもの4~5人の若手全員にメールし、みんなが来られる飲み会にします。で、終電が近い時間になったら、「これを分けて帰ってね」とタクシー代を渡す。「自分がやってもらったらうれしいことを後輩にしよう」と思い、後輩には苦労がないようにしてる。いつも集まる後輩はちゃんとおつりとタクシーの領収書を持ってきます。まるで会社みたい(笑い)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」