武豊も騎乗の「ハルウララ号」は引退10年 余生は千葉御宿で
113戦0勝。04年8月のレースを最後に登録を抹消されたハルウララは、オーナーだった安西さんの手によって、栃木県黒磯市の那須トレーニングセンターに移送された。
「その後、06年に安西さんが千葉県勝浦市にホースセラピーの施設を立ち上げるということで、うーちゃんは勝浦に来ました。ところが09年に突如、北海道の預託牧場に送られ、それからは日高エリアの牧場を転々としたみたいなんです。最後にたどりついたのがウチの牧場で、それまでどこにいたのか詳細はわかりません」
うーちゃんの一日は夜明けとともに始まり、日暮れとともに睡眠だ。マーサファームにはビジター向けの乗馬コースがある。うーちゃんはオーケーか?
「ウ~ン、正直、外部の方が騎乗できるほどヤワなコじゃないですね。まだまだ気難しい面があります」
もちろん、見学する分にはかまわない。
「事前にお電話いただければ、午前中に見学できます。それにしても、です。うーちゃんはサポーターのクラブができたり、本当に恵まれてます。でも、サラブレッドがいったん引退してしまうと、余生を全うできるのはホンのわずかなのが現実。引退した馬の処遇を少しでも良くするために、認定NPO法人『引退馬協会』を応援してくだされば幸いです。うーちゃんも喜びますよ」