阿川泰子さんの「ジャズ歌手」人生支えた五木寛之氏の“至言”
1978年にジャズ歌手としてデビューし、アルバムを次々にヒットさせた阿川泰子さん(63)。華やかな美貌とハスキーな“シュガーボイス”で、ネクタイ族のアイドルといわれた。そんな阿川さんが特別な縁を感じ、「力をいただいた」と熱く語るのは、作家の五木寛之氏(82)だ。
五木先生と初めてお会いしたのは、ジャズ歌手としてデビューした直後。大手婦人雑誌の対談でした。でも、実はその前からご縁が始まっていたんです。
私、ジャズ歌手になる前は文学座演劇研究所の第12期生になり、女優になる勉強をしていたんです。そして、「メカゴジラの逆襲」とか「華麗なる一族」といった東宝映画にチョイ役で出演させていただいていました。そして、その後、私が初めて大作に出演させていただいたのが、75年に公開された「青春の門」という五木先生の同名小説の「第1部 筑豊篇」を原作とした東宝映画でした。私が演じたのは炭鉱成り金役の藤岡琢也さんに宴会でお酌をする芸者さん。セリフはなかったんですが、スクリーンの真ん中で一番キレイに撮ってもらえるラッキーな役。すごくうれしかったですね。