髪型にうるさい江口洋介が“角刈り頭”に込めた俳優の覚悟
代表作のドラマ「東京ラブストーリー」(91年)や「愛という名のもとに」(92年)ではサラサラな長髪をなびかせ、キムタクと人気を二分するロン毛俳優に。しかし、それも25年前の話。気がつけば、五十路目前の中年俳優。いつまで経っても“あんちゃん”イメージもいかがなものかというわけだろう。
最新作「人生の約束」の試写を見た映画評論家の秋本鉄次氏は、江口の存在感についてこう言う。
「竹野内豊扮するIT関連企業のCEOとは相反する、昔ながらの職人気質の役を自分のものにしていました。トレンディー俳優のひとりとして名を馳せて以降、『救命病棟24時』といった医療もので腕利きのドクターを演じ、昨年は原発を題材とした映画『天空の蜂』に出演。社会派の役も板についてきた感じでしたが、今回は都会ではなく田舎の男も演じられるのだと印象づけた。新境地を切り開いたのではないでしょうか」
断髪は江口流のトレンディー路線卒業宣言か。