佐藤江梨子が語る 角替和枝さんとの縁と事務所移籍の裏話
角替さんは柄本明さんの奥さまで、柄本さんが座長を務める「劇団東京乾電池」の座員。「ノックアウト」の女優でもあります。そして、俳優の柄本佑さんと柄本時生さんのお母さん。随分前から東京乾電池さんの舞台を観劇に行ってましたから、何度かご挨拶はさせていただいていました。
■新作映画で2回目の共演
親しくなったのは13年2月。初めて共演した14年2月公開の映画「抱きしめたい」の網走ロケです。外気温がマイナス10度近くになるような寒い時季。それで待機時間中によく控室で話したのですが、とにかくお話が面白いんです。柄本さんとのなれ初めや結婚に至るまでのエピソード。携帯ゲームにハマって朝から晩までピコピコやってたら腱鞘炎になったとか。よくできた一人芝居か漫談を見てるようで、もうお腹がよじれて筋肉痛になるくらい。かと思えば、私のぶしつけな質問にも一つ一つ丁寧に答えてくださって、何でも話しやすい。年齢的には私の両親と同じくらいのせいか、凄く親しみを感じましたね。
そして、クランクアップ後に都内で打ち上げがあった際、思い切って携帯の番号を教えてもらいました。「これだけ楽しい人と会えなくなるなんてあり得ない」と。自分から友達をつくるタイプじゃないし、めったに番号を教えてもらうことはないけど、その時はどうしても! って思ったんです。それからはさらに東京乾電池さんのお芝居を見にいく機会が増え、時にはお茶をしたり。でも、あからさまに「事務所を移籍したい」とは言えないまま悩んでいました。