三浦雄一郎氏を“故人”扱い 「とくダネ!」打ち切り論加速
たしかに、2016年6月には日本テレビ系のバラエティー「超頭脳トレード」で俳優の八名信夫さんに「故人」のテロップが流れ、番組制作の過程が問われたのは記憶に新しい。
■BPOで2つの特集が審議入り
だが、まがりなりにも「とくダネ!」はバラエティーではなく情報番組である。しかも放送同日、「とくダネ!」は放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会から過去の放送回に対し、「放送倫理違反アリ」とお灸を据えられたのだ。BPOで審議入りしたのは、「医療PJ『さい帯血医療』“医学博士”が“ヤミ治療”に関与か」(17年7月27日放送)と、「父親は元京都府知事 エリート府議を美人妻が“DV告訴”」(同8月28日放送)の2つの特集だ。
容疑者として異なる男性のインタビューや映像を放送したり、放送時点では書類送検されていなかった男性を「書類送検された」などとあたかも既成事実として放送したりとお粗末な限り。
フジテレビは、BPOからの意見書に対し「重大かつ真摯に受け止め、再発防止に継続的に取り組んでいく」などとコメントしたが、舌の根も乾かぬうちに故人誤報をしでかしたフジに対し、同委員会の川端和治委員長は「放送局として事実をきちんと確認した上で放送する。それがメディアの使命という文化を育ててもらいたい。気構えを持つような研修なり、なんなりもしていただきたい」と言及するにとどめた。