業界にもサユリスト多数 吉永小百合めぐる世代間ギャップ
「そんなにすごい女優なのか」「共演者に大物を集め宣伝にも金をかける特別扱い」……などと厳しい意見が目立ち、今度の最新作についても、19歳年下の阿部寛との夫婦役や、70代ながら30~60代半ばまで幅広い年代を演じることについて「無理がある」「どうして年相応にやらないのか」という声が少なくない。
しかしながら、芸能マスコミ、とりわけ映画関係では「吉永小百合は褒めるべし」といった風潮が強いという。
■「サユリスト」は問答無用
「タモリさんをはじめとする往年のファン『サユリスト』にとって、吉永さんは昔も今も清純派で、女神としてあがめる存在という指摘があります。実際、配給元など映画製作側の関係者にも吉永さん崇拝者はかなりいます。スポーツ紙など配給元にベッタリのところはそうした関係者の意向に沿うように報じる傾向があり、結果として提灯記事ラッシュになっているのでしょう」と古参の映画ライターは声を潜める。
芸能リポーターの城下尊之氏はこう言う。
「僕もスポーツ紙(サンスポ)出身ですけど、当時のデスクも上司も、皆サユリストでした。小百合さんというと、問答無用で素晴らしい、最高なんです。そう刷り込まれているところがあると僕も感じます。実際素晴らしい女優さんなのは間違いないのですけれど、そういうサユリストの信奉と、そこからの刷り込みのあった世代が今も吉永さんの映画をつくり、中心となって報道しているんです。刷り込みのない若い世代には、分からないでしょうけれども、そういうことなんだと思いますよ」
その素晴らしさは問答無用。SNS時代の若者に伝わらないのも無理はないか。