増える“セレブ若手芸人”に中堅&ベテランが心境複雑のワケ
下積み時代の貧乏エピソードを披露する芸人は数多くいるが、最近では働く必要すらないお金持ちが芸人をやってセレブぶりを語るというケースが増えてきている。
「THE W」で決勝まで進んだ「どんぐりパワーズ」のミナコは、親が北海道で建築会社を経営しており、東京に出る娘のために世田谷区に3000万円のマンションをプレゼントされた筋金入りのお嬢さま。
また、芸歴1年目の「私と社長。」は、年収3500万円の不動産会社社長の男性と元モデルの女性という異色コンビだ。
そんなもともと金持ち芸人たちは、嫉妬もあってか先輩芸人たちから総スカンの状態で、現場でも無視されているという。お笑い事務所関係者が語る。
「元から金持ちのセレブが、趣味やファッションでお笑いをやるというのは叩かれて当然かもしれません。でも実は中堅芸人たちが若手の金持ち芸人を目の敵にするのは、数年前の出来事が尾を引いてるんですよ。当時、小島よしおの女性マネジャーが美人だと評判で、独身芸人たちはみんなその子を狙ってたんです。ところが、“バッハの子孫で超資産家”ということ以外に何も売りがなかった『タイムボム』のニックという謎の若手セレブ芸人にあっさりそのマネジャーが奪われてしまった。しかも即結婚。みんな悔しがっていました。しかもその後、芸人として一人前になるべく頑張り始めたのならまだしも、ニックは別に生活費には困ってないからとあっさり芸能界を辞めてしまった。先輩芸人たちの怒りももっともですよね」
ぜいたくな生活が保証された環境で芸人を目指す人が増えたのは、それだけ芸人の存在とお笑いの仕事の社会的価値が上がった証拠。だが、ハングリー精神ゼロの若手の扱いに、中堅、ベテランの心境は複雑。お笑い界にも到来した格差社会を素直に認めたくない芸人が多いのも仕方がないだろう。