テレビ史上に残る“放送事故”と子煩悩なロックスターのパパ
1988年の夏、富士急ハイランド特設会場で行われたイベントで、忌野清志郎に“よく似た”人物が率いる「ザ・タイマーズ」がデビューを果たす。
メンバーは4人。“ゼリー”“トッピ”“パー”“ボビー”の命名は、「ザ・タイガース」のパロディーで、本家はジュリー(沢田研二)、トッポ(加橋かつみ)、ピー(瞳みのる)、サリー(岸部一徳)だ。命名に際して片岡さんは若干の関わりがある。
「あるとき、清志郎さんから事務所にファクスが届きました。清志郎さんの名前は最初、『ジュレー』となっていたのですが、私が一案として『ゼリーはどうですか?』と返したんです。すぐさま『ゼリーにしよう!』とファクスの返信がありました。『頭文字は“J”でなく“Z”だな!』と。その後、ライブのセットリストに清志郎さんの直筆で『Zerry Beans』とフルネームが書かれてました。さすがのセンスだなぁと思いましたね。ゼリーといえばビーンズなんですね(笑い)」
このタイマーズがテレビ史上に残る放送事故を引き起こす。89年10月、深夜の音楽番組「ヒットスタジオR&N」(フジテレビ)の生放送で、持ち歌の「偽善者」を歌う予定だったが、彼らが歌った歌詞は「FM東京 腐ったラジオ FM東京 おま〇こ野郎」だった。