「カメ止め」に盗作疑惑…原案or原作めぐる泥仕合の行方

公開日: 更新日:

 それを受け、カメ止め側は公式サイトに「記事の内容は不適切」と真っ向から反論するコメントを掲載。拡大上映前に原案として劇団名の表記を提案した上、舞台関係者らとの協議を進めていたのにパクったと報じられ「強い憤りを感じます」とつづり、泥仕合の様相を見せているのだ。

 映画化する小説同様、自分たちの舞台も原作だと主張する和田氏。それに対し、あくまで参考にしただけだから原案だと主張するカメ止めサイド。当初から同映画の動向をウオッチしてきた映画ジャーナリストの大高宏雄氏は、パクリ疑惑が出た現状について「さまざまな形で応援してきただけに、何とも残念」とした上でこう続ける。

「著作権が生じる原作に対し、原案はアイデアや実際の出来事をあくまで参考にしたというニュアンスの要素が強い。著作権があるかどうか、原案の定義はとても曖昧で、あらぬトラブルを回避するためにも原案の表記は減少傾向にあると聞く。それでも原案とした映画製作サイドには何かしらの意図や事情を感じます。また原作を主張する和田氏も映画を観賞した直後は作品を評価し、喜んでいた面もあったようだ。その心境の変化に興味がある。いずれにしろ、両者が歩み寄れる余地はあるのではないか。今回の騒動の行方次第によっては、有力視されていた年末の各映画賞の受賞に暗雲が立ち込めるような気がするのも、重ね重ね残念だ」

 パクリ疑惑が原因で客足が減るような事態になれば、逆に名誉毀損で訴えるなんてことにもなりかねない。企画勝負の低予算映画で一発当てるという、夢ある話にケチがついてしまった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰

  2. 2

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  3. 3

    フジテレビ日枝久相談役に「超老害」批判…局内部の者が見てきた数々のエピソード

  4. 4

    中居正広まるで“とんずら”の引退表明…“ジャニーズ温室”育ちゆえ欠いている当事者意識に批判殺到

  5. 5

    フジテレビ労組80人から500人に爆増で労働環境改善なるか? 井上清華アナは23年10月に体調不良で7日連続欠席の激務

  1. 6

    フジテレビが2023年6月に中居正広トラブルを知ったのに隠蔽した「別の理由」…ジャニーズ性加害問題との“時系列”

  2. 7

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  3. 8

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  4. 9

    フジ女子アナ“上納接待”疑惑「諸悪の根源」は天皇こと日枝久氏か…ホリエモンは「出てこい!」と訴え、OBも「膿を全部出すべき」

  5. 10

    GACKTや要潤も物申した! 中居正広の芸能界引退に広がる「陰謀論」のナゼ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も