著者のコラム一覧
大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

「劇場版 コード・ブルー」フジ映画の面目躍如とある変化

公開日: 更新日:

 人気テレビドラマ映画化である「劇場版 コード・ブルー ―ドクターヘリ緊急救命―」(7月27日公開)が今週、興収50億円を超え、100億円に向かって爆走中だ。強力作品目白押しの今年の夏興行でトップを争う。本作の製作主体はフジテレビである。

 テレビの視聴率が伸び悩むフジだが、やはり、この局は映画が強い。これまで「踊る大捜査線」や「海猿」などのシリーズもので知られるが、とくに前者は100億円突破の作品が2本もあるなど、他局と比べてヒットのスケールが抜きんでている。そのフジが、久々に映画で勢いを盛り返してきた。

「南極物語」(83年)の昔を思わずとも、同局の映画の真骨頂は感動と涙だ。先の2大娯楽シリーズも感動と涙にもっていく。かつて「母と子のフジテレビ」というキャッチフレーズがあった。それは単に子ども向けという意味ではない。大衆性、分かりやすさが基本ということだ。その意が映画で生きている。ただ、その方向性は、あざとさと紙一重となる。

 今回の「劇場版 コード・ブルー」でも最終局、怒涛の感動シーンが連打される。3つの感動的な話が並行して描かれ、その連続、ダメ押し的な攻勢力が観客の涙をあふれさせるという寸法だ。映画館では女子が大泣きし、かくいう筆者も画面が涙でくもった。フジテレビ映画の面目躍如である。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  2. 2

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  3. 3

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  4. 4

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  5. 5

    中居正広の騒動拡大で木村拓哉ファンから聞こえるホンネ…「キムタクと他の4人、大きな差が付いたねぇ」などの声相次ぐ

  1. 6

    木村拓哉は《SMAPで一番まとも》中居正広の大炎上と年末年始特番での好印象で評価逆転

  2. 7

    中居正広9000万円女性トラブル“上納疑惑”否定できず…視聴者を置き去りにするフジテレビの大罪

  3. 8

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭

  4. 9

    中居正広が払った“法外示談金”9000万円の内訳は?…民放聞き取り調査で降板、打ち切りが濃厚に

  5. 10

    中居謝罪も“アテンド疑惑”フジテレビに苦情殺到…「会見すべき」視聴者の声に同社の回答は?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭