ジュリー氏&滝沢秀明で継承 ジャニーズ“分業制”の課題
創業56年――。ジャニー社長と姉のメリー喜多川副社長(91)の二人三脚で「帝国」とまで呼ばれる事務所をつくり上げた。ジャニー氏が男性タレントの発掘から育成までを担当。「男の子を見いだす才覚は他の追随を許さない」(ある芸能プロ幹部)といわれている。社長がつくり上げたタレントをメリー氏がテレビや映画界に売り込む。まさに分業制。グループとしてソロとして、役者から司会者まで適材適所に当てはめる。それが見事に当たる。恋愛など個々のスキャンダルも適切に対応するノウハウもジャニーズならではの方法を確立している。
そんな姉弟コンビもすでに高齢。後継者問題が近年の課題だった。すでにメリー氏の後継者は娘の藤島ジュリー景子氏(52)が副社長として母親のマネジメント力を継承。来年早々にも社長に就任するといわれているが、ジャニー氏のノウハウを継承する者は空白になっていた。タレントを育成できなければ新人は途絶える。ジャニー氏にとって一番の懸案だったはず。滝沢が了承したことで、問題は一気に解決。姉弟に代わりジュリー氏と滝沢の新コンビで分業制も継承できる。
課題はすでに母親譲りのマネジメント力を発揮しているジュリー氏と来年から育成に従事する滝沢とのバランス。しばらくは事務所内の揺れも予想される。