CD踏みつけ動画が大炎上…路上ミュージシャンの過酷な現実
小出さんは2年ほど前からほぼ毎日、都内の主要各駅で路上ライブを続けてきた。8年続けたユニットを解消し、やっとの思いで制作までこぎつけた初ソロCDだった。
この手のトラブルはよくあることなのか。
「歌っている途中に話しかけられたりすることはありますが、本当に怖い思いをしたことはありません。ショバ代? そういうのを払えと言われたこともありません」(小出さん)
一度怖い体験をしたことがあると話すのは、2年ほど前から都内の駅前で演奏しているジャズユニット「寿司ドミナント」のTaichiさん(20)だ。
「よく分からないヤバい人がいきなりピアノ担当にタックルしてきて倒されたことがあります。機材が壊れたけど、その人はそのまま走って行っちゃった。僕たちは男性3人組なんでトラブルは少ないですが酔っぱらいに絡まれてる女性ソロシンガーはよく目にします」
路上ライブに詳しい音楽関係者はこう話す。
「いわゆる“路上ミュージシャン”は首都圏で1000人くらいはいると思います。アンデス民謡から、ボイスパーカッションまでいろいろです。ギターの弾き語りやバンドだけでなく、最近はダンスグループやカラオケで歌っているソロシンガーも多いですね」