ファン熱狂!「あな番」&「仮面舞踏会」の脱・視聴率志向
「アンチの意見もありますが、細かく見ているなという意見も多く、〈次週が楽しみ〉という連ドラ本来の吸引力があります」と、テレビコラムニストの亀井徳明氏はこの2つのドラマについてこう語る。
「ヒントを探るために録画や配信で何度も見返したくなる作りは、GP帯の主流である1話完結の予定調和型と真逆。このままケレン味たっぷりに進行していけば、視聴率に影響しない見方をしている層でも、待ち切れなくなってリアルタイムで見てしまう可能性もあるので、極端に低視聴率ということにはならないと思います」
イヤな気持ちになるミステリー、いわゆる“イヤミス”の帝王・雫井脩介原作の「仮面同窓会」では、原作にない役の雛形あきこが見せる艶っぽい演技も話題に。
「それがサービスカットなのか、はたまた原作とは違うオチへの布石なのか分かりませんが、毎回ある“お楽しみ場面”です」(亀井徳明氏)
世帯視聴率、スポンサー、芸能事務所志向になりがちなGP帯ドラマとは一線を画すこの2作品。リアリティーや共感とは別方向で仕掛ける作り手の“ワナ”に身を委ねてみるのもいいかもしれない。