嵐が会見で語らなかった密着ドキュメンタリーの世界戦略
その理由をひも解く前に、密着ドキュメンタリーを撮影する際の流れを簡単に説明しておこう。
当然ながら、密着する者や同行先への撮影許可が必要になる。特に嵐のメンバーがレギュラーを務めるテレビ番組の舞台裏を描くには、当該テレビ局への撮影許可が必須だ。なぜなら、嵐以外に出演するタレントの所属事務所への許可取りなどの事前調整も、当該テレビ局を通じた対応となるからだ。
嵐の密着ドキュメンタリーは、高視聴率が約束されたコンテンツといえる。嵐のレギュラー番組を持つテレビ局が、これまでの関係性を生かし、制作に名乗りを上げるのが当たり前だ。制作過程で得た膨大な映像は、テレビ局が傘下に収める動画配信サービスに独占配信することで、加入者増加への貢献も見込める。
となると、最有力候補といえるのは、日本テレビだ。現在、グループとしての嵐と、メンバーの相葉雅紀(36)と櫻井翔(37)のレギュラー番組があり、今年の「24時間テレビ」のメインパーソナリティーは嵐が務めた。加えて傘下に動画配信サービスhuluを持っているのだが……。