コロナ禍でも人類共通で笑顔になれる“食の喜び”を伝えたい
旅人には「あるある」だと思いますが、ピンチのあとにチャンス、最悪のあとには幸運が巡ってくる。「南北アメリカ大陸縦断ヒッチハイク」でボリビアに着き、教会でほんの一瞬、リュックを下ろして一息ついたときのこと。疲れ果てて目を閉じた瞬間、相方大島直也のリュックを盗まれてしまいました。思い出の品々のみならず、寝袋すら失い、極寒の中では野宿もできない。
困り果てて教会に一夜の宿をお願いしました。もう必死ですよ。何とか受け入れてもらえ、さらに1泊させてもらった翌朝、さあ出発という時に地元の皆さんで募ったカンパを手渡してくれたんです。それでリュックと寝袋を買い直すことができた。もう駄目だと諦めかけながら、あがいて、もがくボクらを見て、神様が救いの手を差し伸べてくれたのかも知れません。そんな信心も信仰深くもないけど(笑い)。
大島はここ数年、お母さんの介護などに奮闘し、めっきり会ってませんが、コロナ終息の暁にはお店でドロンズ再結成イベントをやってくれという声もあります。いまは大ピンチですけど、その日はもうすぐと信じて、がんばっていくつもりです。いろいろ言う人もいれば、応援してくれる人もいる。何かしら自分なりに動かないと、応援してくれる人にも出会えない。人間らしく生きるなら、やっぱり閉じこもっていてはダメなんですね。