「バイキング」の“誤報”で叩かれるべきはMC坂上忍なのか
テレビコラムニストの亀井徳明氏は「制約が多いこの時期だからこそ、テレビは新しい魅力を出してくれると期待している身としては、残念です」と、こう続ける。
「たとえば同じフジテレビのバラエティー番組『VS嵐』では技術を駆使し、過去の再編集ではなく、新しい対戦を放送する工夫をしています。伝説的子ども向け番組『ウゴウゴルーガ』のノリで楽しめました。いまコロナ禍で多くの制約がある中、何とか面白いもの、有意義なものを提供したいと奮闘しているテレビマンはたくさんいます。今回の一件は視聴者以上に、多くのテレビマンが『何をやってくれてるんだよ』と思ったはず」
“自粛警察”が多発するほどイライラしている一般視聴者の目は、これまで以上に厳しくなっている。その辺の自覚が足りなかったのか、単なるミスなのか?
「民意を見誤る政府を批判している番組だからこそ、そこは慎重にやってほしかった。バラエティーなら“仕込み”や“やらせ”も演出として許される部分もありますが、それも最近は厳しくなってきている。ましてや『バイキング』は生放送の情報番組。意図的なミスリードと受け取られたら、フジテレビだけでなく、テレビそのものへの不信感につながってしまいます」(前出の亀井徳明氏)
結局、批判にさらされるのはMCの坂上だけ、でいいのか。