虹プロは大当たり K-POP仕掛け人が日本市場に積極的なワケ
今年7月、オリコン週間デジタルランキング初の初登場3冠を獲得したNiziU(ニジュー)。韓国発のオーディション企画「Nizi Project(虹プロ)」で誕生した彼女たちは、K―POPの積極的な海外展開を日本で強く印象づける契機となった。
ただしK―POPの海外展開は新しい話ではない。その歴史は、K―POPアイドルの元祖ことH.O.T.まで遡る。H.O.T.は1996年デビューの男性5人組。98年から中国へ進出し、現地で熱狂的な人気を博した。
H.O.T.を輩出したのが、元歌手のイ・スマンが設立した芸能事務所SMエンターテインメント。K―POP隆盛の礎を築いたイ・スマンは、早くから海外、特にアジア市場に注力してきた。2003年デビューの東方神起が漢字名なのも、中国進出をふまえてのことだ。また01年にBoA、10年に少女時代を日本でデビューさせたのもSMだった。
海外展開の代表的な手法のひとつが、海外出身者をメンバーに加えること。芸能各社は早くから、在米韓国人、また中国語圏、東南アジア、そして日本出身者を含む多国籍グループをデビューさせてきた。
NiziUを生み出したJYPエンターテインメントも、そうした戦略に積極的な大手のひとつだ。JYPは、「虹プロ」で日本でも有名になったJ.Y.Parkことパク・ジニョンが起こした会社。同社は2PM、miss A、GOT7らの多国籍グループに続き、15年には日本人3人と台湾人1人を含む女性グループTWICEを送り出した。TWICEも日本進出で成功を収めているのは周知の通り。