「それくらいのこと」と思うオジサンたちの感覚がもう駄目
今月3日の森元首相の女性差別発言は、秒速で世界中を駆け巡り、猛烈な反発を買って翌日には謝罪会見したものの、これが「炎に油を注ぐ」とまで言われた内容で大失敗。それから1週間しか経たないうちに、内外からあらゆる反応が飛び出し、まさにSNS時代を象徴する急展開となっている。
こうなってくるとさまざまな擁護論も飛び出してくる。いわく「ただの失言に対して厳しすぎる」とか「森さんをいじめるな」とか「森氏への批判は不寛容からくる」とか言う意見だ。
事は今や森氏個人の問題ではなく、「#わきまえない女」がトレンドになるなど、オジサンが牛耳る旧態依然とした日本の社会的構造にまで発展しているのだが、これを森氏に対する個人的バッシングと捉えて事を矮小化しようとしたり、逆に広くジェンダーの問題にすり替えて森氏の責任をぼやけさせようとする。
例えば高須クリニック院長は「もともとオリンピックは女人禁制。森会長はお気の毒。いじめは止めてください」とつぶやいた。
短い中にこれでもかと間違いがあって驚くが、開始当初に女人禁制だったからって森発言のなんの擁護にもならない。むしろそこから現在までに女性が闘って来たから今の時代があるのだから。