愛知県知事リコール問題 根拠なき反論と迷走を続ける人々
愛知県の大村知事リコール運動で名古屋市に提出された16万人分の署名のうち同一人物が書いたとみられる署名が約11万件、選挙人名簿に記載されていない署名が数万件に及び、全体の約83%が無効と判断された。そして愛知県全体の結果もやはり全体の83%にあたる36万2000筆が無効の疑いがあるとした。調査した選挙管理委員会は刑事告発も検討するという。
これに対し運動の中心人物である高須クリニック院長の高須克弥氏はインタビューに答え「私が不正するわけがない。陰謀だと感じる」と、どこかで聞いたことがあるような根拠のない反論を述べた。しかも「ハイフンの入れ間違いなど、無効署名が出てくるのは当然のこと」と36万筆を、記載ミスの無効票だと言い張る。いやいやそんなことはあり得ない。
また高須氏は「署名簿は封印してとっておいて、提出日の前日にマスコミの前で開封した。改ざんはできない」と主張する。どうも氏にはリコール投票をアメリカ大統領選挙などと混同している節がある。署名は投票ではない。トランプをバイデンに書き換える類いのものではなく、中身を改ざんする必要などはない。無効な水増し署名をしたことが問題なのだから、集めて封印した時点でもう無効票は含まれているのだ。