芸能ニュースが不調…昔は詐欺的表現や手段も使ったことも
これがひと昔、ふた昔前だったら、写真誌などに情報が次々に入ってきた。その一例だが、芸能人カップルが飲食店に入ったという情報があれば、外で張り込んで追っかけるカメラチームが配置され、さらにその店に男女のカメラマンがアベックを装って中に入った。彼らは芸能人カップルがよく見える場所に着席し、これ見よがしにイチャついてみせる。芸能人カップルが「あそこ、すごいね」と顔を寄せて話した瞬間、カフスボタンの位置に仕込んだレンズで撮影し、「仲むつまじい姿」と報じるわけだ。一方、車の中にいる芸能人は歩行者を装って赤外線カメラの一発勝負だった。
もちろん、キャッチした芸能人カップルは、徹底的に尾行してどちらかのマンションなどに“お泊まり”するのを確認。翌日、何時に出てきたかも報じる。もしも店を出てバラバラに帰宅したり、送っていって女性だけが車を降りたりする健全な状況の場合は「残念賞」。「夜の街に消えていった」という微妙な表現になる。
まあ、やや詐欺的な表現や手段もあったが、それも芸能ニュースの“お楽しみ”であったのだから、ワイドショーや週刊誌も芸能ニュースを大切に扱っていた。ベテラン2人で、時代が変わってしまったとため息をついてしまった。