小室圭さんも皇族に? 菅政権が支持率挽回にもくろむ「女性宮家」創設の行方
ちなみに6人とは、愛子内親王、眞子内親王、佳子内親王、そして三笠宮彬子女王、三笠宮瑶子女王、高円宮承子女王である。
だが、女性皇族は結婚すれば「皇籍離脱」して皇族でなくなるから、例えば悠仁さまが皇位を継ぐ頃には、悠仁さまを支える皇族は誰もいなくなるはずである。この状況に焦らない皇族はいないだろう。
それだけではない。天皇と皇族の仕事といえば「公務」である。なかには皇族が臨席することが当たり前になっている公務もあるだろう。公務は国民との接点なのに、皇族が少なくなれば、それができなくなるのである。
平成の時代に入って上皇・上皇后ご夫妻は精力的に公務を行われ、その数は300を超えるといわれる。しかし、そのほとんどは義務ではなく、「国民と共に」行動する皇室を象徴天皇のかたちとして伝えるために上皇・上皇后ご夫妻が努力されてきたものだ。天皇に義務がある公務は国事行為だけで、憲法4条に定められている「内閣総理大臣の任命」「国会の召集」「批准書その他の外交文書の認証」などだ。
一方、他の皇族もこれに準じている。積極的にされなくても法的に問題はないのだが、「国民と共に」行動する皇室を考えるなら、今の皇族が関わっている公務は、イギリスの王族に比べるとあまりにも少なすぎる。それなのに、今後は内親王が結婚するたびに、これまで皇族が行ってきた公務は次々と消えていくことになる。それは困る、というわけで、内親王に限定するか女王まで広げるかは別として、とりあえず「女性宮家」を創設して公務を続けていただこうというわけだ。
そんな皇室ののっぴきならぬ現状があるから、国民の多数も「女性宮家」の創設に肯定的なのだろうが、この10年近く議論はまったく進んでこなかった。なぜか。次回はそこを説明したい。(つづく)