“スター選手”沢村忠は野口修社長の目を盗んで銀座の竜宮城へ
そんなとき「いい子がいるんだけど」と、山口洋子のもとに連絡が入った。「びっくりするほど美人なんだけど、びっくりするほどお金に困っている」と知人は言う。
「そんなに美人なの?」と洋子が尋ねると「美人も美人。ただ、いろいろあって……」と知人は難しそうに言った。「それでも放っておく手はないと思うんだ。会うだけ会いに行ってみたら?」と言って電話は切れた。
妙な気がしないでもなかったが、菓子折りとまとまった金を持って会いに行くことにした。
「姫」の代名詞のひとつとなる“スターホステス”の呼び名はここから始まった。 (つづく)