Vチューバー「戸定梨香」動画削除問題 増え続けるフェミニスト議連への抗議署名
■バ美肉報道に通ずる、根底にある偏見
この議連の抗議の軸となっている「戸定梨香」の外見が女性蔑視や性犯罪誘発に繋がるという主張だが、この主張には二次元のコンテンツや、いわゆる「萌え文化」に対しての差別意識や偏見がベースとなっているのだろう。8月末に起こった女子高生殺人死体遺棄事件で、犯人が「バ美肉(VTuberやバーチャルアイドルなど)」や「アニメ好き」であるということを関連づけて報道した媒体が炎上した件と同様の問題点を抱えているようにも感じる。
8月26日に公開された千葉県警に対する抗議、及び公開質問上には「男女平等社会を実現しようと活動している市民と議員の団体です」とあるが、今のままでは自分たちの価値観からあぶれるものは排除すべきという真の「平等」や「多様性」からは程遠い主張になってしまっている。
「女性の自由を」と謳うのであれば、女性が自らの意思で身につけた衣装や、そういった活動を抑圧することもあってはならないし、あくまで抑圧されたものから解放でなければ、フェミニズムの活動としては意味を持たないのではないだろうか?
「戸定梨香」の外見や衣装は、キャラクターを演じる本人がなりたい姿になるために、長い期間をかけて話しあい、決定されたものだという。少なくとも、議連の抗議が一人の女性の社会進出を奪ったことだけは間違いない。