<75>早貴被告の母は本当にドン・ファンとの結婚を知らなかったのか
「母親とは毎日、連絡を取っていたんやで。社長との結婚を知らないなんてありえへん」
マコやんは早貴被告を助手席に乗せて用事に行くことが多く、車内で母親と携帯電話で会話をしていることも知っていた。母親は世間体を考えてそのように言ったのか、それとも早貴被告がウソを言っていたのだろうか。
いずれにしろ大下さんと早貴被告は、ドン・ファンの生前は、それほど仲がよかったわけではない。ところが死後に、2人は急速に近づいたのだ。
私はこのときは全く想像もしていなかったが、早貴被告を巡って大人の綱引きが始まっていたのである。 =つづく