<119>存在を否定していた人物が急に思い出した“遺言”「5年前に自宅に送られてきた」
〈社長から5年前の2月に私の自宅に郵送されてきたのがこの「いごん」でした。6月10日(2018年)ごろにそのことを思い出したので弁護士に相談して8月3日に遺言書を田辺の家裁に提出しました〉
提出されたのは「いごん」の紙の他にMの自宅住所に送られてきた金色の会社(アプリコ)の封筒もあった。その封筒は料金別納というのが印刷されているので、消印はない。
すでに当欄で書いているが、Mは通夜や葬儀の時にドン・ファンの遺言について何度も「ない」と言い切っていて、私を含めた多くの関係者がそれを耳にしている。
「オヤジ(社長の意味)は遺言を書くようなタマではないよ。もし残すなら公正証書にするだろうしなあ」
そのように断言していたのに、数年前に郵送されていた「いごん」の存在を急に思い出すものだろうか。いくら割り引いても納得ができないし、ドン・ファンは常日頃から「私が亡くなったらイブに財産を残す」と公言していたのに、その愛犬のことに触れていないのも不自然である。
実は裁判所にいごんが提出される数日前の7月末にMはOと家政婦の木下さんと3人で東京・四谷の焼き肉店で会食していたという。