<154>早貴被告の呆れた無神経さ…焼き肉店で1人だけ締めのご飯とデザートを
肉好きの早貴被告をマコやんと一緒に田辺市内の高級焼き肉店に誘ったことがあった。
「遅くなって申し訳ありませんでした」
用事があった私は、マコやんに30分ほど遅れていくと連絡して、先にやっていてくださいと伝えていた。すると個室には空になった大皿が何枚も脇に置かれていた。
「さっちゃんは、よう食べるからなあ」
マコやんが、私を見て笑った。食欲旺盛な者と一緒に食べることは嫌ではないが、私が来るまでは前菜でもつまみながら待つのが一般的な常識ではないか。それなのに片っ端から肉を注文して1人でパクパクしていたというのだから内心あきれてしまった。
「私、用事があるので帰りますね」
私がやっと焼き肉を頬張っているのに、彼女はご飯ものを食べてデザートを食べ終わると1人で店を後にしたのである。どうせ家でゲームをしたいのだろうと分かっていたが、無神経というかマイペース、他人のことなど斟酌しないのが彼女の特徴であり、自分が一番大事なのだろう。